猫のフィラリア症① 猫にフィラリア症はあるのか?
犬を飼う人にとって、フィラリア症の予防は当たり前のものになっていますが、猫のフィラリア症についてはあまり知られていません。
以前は、猫にはフィラリア症の予防の必要はないという考えが一般的ですが、種々の報告から猫のフィラリア症の予防の必要性も高いと言われるようになってきました。猫のフィラリアについて、現時点(2017年)でわかっていることをご紹介します。
猫にもフィラリア症はある
猫のフィラリア症に関する報告はいくつかありますが、以下のポスターは製薬会社「ゾエティス」が出している検査結果です。屋内・屋外飼育に関わらず10頭に1頭からフィラリアが見つかっているというデータが出ており、岐阜県でも報告があります。
以下のリンクに中部地方の感染報告例の詳しい情報が載っています。岐阜県では山県市、他にも犬山市や草津市など、岐阜市の近くでも感染報告はあります。
https://nekomamo.com/parasite/filaria/warning/list/chubu_kinki.html
岐阜市での発生報告はないようですが、猫ではフィラリア症の検査や診断が難しいため、気づかないうちに感染している猫がいる可能性は高いと思います。
猫と犬のフィラリア症の違い
猫と犬のフィラリア症はともに、犬糸状虫(いぬしじょうちゅう)の感染であり、虫自体は同じです。しかし、いくつかの違いがあります。
棲む場所が違う
犬のフィラリア症ではフィラリアは体内を成長しながら移動し、最終的に成虫は心臓(肺動脈)に寄生します。
一方、猫の体内では、心臓までたどり着けるフィラリアはごく一部で、フィラリアの成虫は肺の中に生息することが多いです。
典型的な症状が少ない
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